Game over

先週シリコンバレーにいたときの挨拶は、「Rehman逝ったよね・・」だった。それほど、私たちの間でもこのニュースは驚きをもってむかえられた。発表されて翌日にChapter 11。

やはり、投資銀行の間では、Rehmanに関しての噂は流れていたらしい。・・と、ヘッジファンド系の友人から昨日、聞いたのだけれど・・。AIGの株は政府が買い取る。公的資金の投入75兆円って日本の財政予算に匹敵する。まるで、共産主義。Bear StearnsやMerrillやCitiのことを話していた頃に、まだまだあると言われていたサブプライムは、もう住宅ローンの話ではなく、アメリカの信用経済の話でもなく、アメリカがつくった資本主義経済の終焉の話だ。

それにしても、合衆国政府のやり方は、日本政府のそれと違う。例えば、AIGを救済して何故Rehmanをしないか?Rehmanの被害が他に及ばないというのが理由。FRBには、簿外を含めそう判断するに十分な時間があったということだろう。日本でも山一を倒産させた例があるとはいえ、徹底的に合理主義だ。まあ、この仕組みの中ではそうあるべきなのだろうけど、今は、仕組みのあり方が問われている。

アメリカは常にリーダーでありたがる。その裏には、利権が隠されていたとしても、国民をモティベートするのは、いつも、世界のリーダーであれという謳い文句だ。世界の果てに争いあれば、行って事を大きくする。しかし、今回のは、米国中心に活動しているファイナンス企業に対する不良資産の買い取りを、海外では他国の政府に同様の措置を期待するというアナウンスメント。リーダーであれば、何を要求していいのだろうか?

そうこう言っているうちに、今朝、それ以上のニュースが。GoldmanとMorganがホールディングカンパニーに。No investment bank left.傘下の証券会社では、Commercial Bankと同じ扱いで政府から融資を受けることができる。2大IBでWall Streetの再編。

声明を出したPaulson財務長官は、元Goldman CEO。HBS出身。今回の救済対象のMerrillのCEOもPaulson前の元 Goldman CEO => NYSE会長=>Merrill 。システムを運営していた張本人が、システムを抜本的に変えている。毎週末の決断をするたびに、自分のことを振り返らないのだろうか?それにしても、速さという点では、日本政府には絶対にできない芸当だ。今後は、アメリカがつくった資本主義をアメリカ自身が大きく統制経済に変えていくに違いない。

参加も自由、Exitも自由の経済は終わる。リスクはリワードの標語も終わる。オフバランスシートの活動は大いに制限される。貸し出しルールも強化される。スワップ・住宅ローンの証券化・不動産の証券化、ファイナンス系エンジニアが作った商品は、リスクを見えにくくするという点で、投資銀行のプレーヤーたちにだけ好都合なものだった。それを容認してきたのは、合衆国政府だった。簿外債務の管理が強化される。投資銀行は日本の証券会社のように単なるエージェントになるのか?

ルールは作っていない。ゲームを楽しんでいただけだ。そんなことを口走る人たち。End of Story。

デリバティブをつくっていたのは、私の友人たちだった。ほとんどがPhDを持つエンジニアたち。そして、デリバティブを売る組織を作ったり、運営をしたり、人事制度を作ったのは、まさに、私たちMBAが中心だ。

10年以上前に、彼らに「ねえ、ああいうの作るのもうやめてくんない?あれさ、実態ないよ。破綻するよ」って言っていたけど、言うだけでは何も解決しない。自分は何ができたのだろう。自分でなければ、誰が止めることができたのだろう。

過ちは繰り返される。わかってはいても、長年に渡って築きあげられたアメリカ流資本主義の成果がこれかと思うと言葉がない。経済全体に影響は及ぶ。一石を投じることもできなかった私たちは、この中で、どう戦っていく?

さきほど、三菱東京UFJがMorganの第3者割当増資を引き受けるとのニュース。再編に参入・・。

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