世の中、すべてアービトラージ(裁定取引)

私には、「世の中、すべてアービトラージ(裁定取引)」と言ってのける友人がいます。今この瞬間に、同じ商品で違う価格がグローバルなマーケットでは存在します。アービトラージで簡単な例としてよくあげられるのは、自動販売機です。自動販売機で売っているお茶でもソーダ類でも、それら飲料は日本全国同じ値段で売っているわけではないですよね。例えば、会社においてある自販機はかなり安い値段になっているんじゃないかな?80円?会社の人たちがたくさん買うだろうという目論見のもと、自販機屋さんも単価を安く設定してくれるのです。でも、通りにある自販機では、普通に100円です。だから、80円の自販機で買ったソーダを100円の自販機の前で90円で売れば、きっと売れる。なにも生産しなくても、自前の販路を持たなくても、差額で儲けられる仕組みです。

ソーダだと、1億儲けるのに、相当な労力と機会が必要だけど、これが金融市場となるとかなり短期間で儲けられることになります。日本の取引所とシカゴの取引所で同じ先物が違う値段で売られているとすれば、同時に2つのトランザクションを行ったら儲かります。今のグローバルマーケットで可能かどうか知らないけれど、それに似たようなことはまだまだいっぱいあります。サブプライムだって他のデリバティブだって、時間差と空間の差でアービトラージは可能です。そんな難しく考えなくたって、要するに情報を持つ人が勝つ市場になっているわけです。

それで、最近読んだ本によれば、ケインズとシカゴ学派を比較しているのだけれど、その本によれば、ケインズとシカゴ学派の違いは、市場にエラーが発生するかどうかという違いなのだそうです。かなり明快というか、変わった視点なのかもしれません。私たちは、インフレが起これば、どんな金融政策や財政政策をすればいいかということを学んだわけですが、それは、市場は間違いを起こすという前提があればこそですね。それは、シカゴ学派が市場はエラーのないものととらえているということでした。その理由は、貨幣というものが生み出されて以来、物々交換の原理と異なり、貨幣を蓄えようとする行為が発生することで、交換という単純なトランザクションの総体と違った結果が生み出される。結果として市場では間違いばっかり起こるというのがケインズの前提で、シカゴ学派は、みんな合理的に動けば市場はワークする、もしワークしなければ、それはやり方が悪いんだよ、、と言っているのだそうです。

しかしながら、結果として、あまりに多くのエラーが起こり、当事者中心の富の偏在を生みだし、損失をつくりだし、その補てんをするために、政府のお金、つまり、一般国民の税金と将来の国民の富を前借する形での国の国債が使われるという、かなり悪質なものになっています。資本主義以外にワークする仕組みがあるのだろうか?それでも、こんなに資本主義はエラーを起こす。

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